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理論問題 文化・歴史 : 忘れ去られた歌を再び
投稿者: rodo-info 投稿日時: 2005-5-16 22:23:43 (5663 ヒット)


「労働通信」2005年1月号の記事より


 私は現在、インターネットのサイトの「ヴァーチャルうたごえ喫茶のび」の協力者としてIwakichskyというロシアもどき?のペンネーム(注1)で労働歌・革命歌・反戦歌・抵抗歌・ロシア民謡などを聞けるようにして歌詞付きで紹介する無償の仕事をしております。

 きっかけはインターネットの普及とともに、色々な情報が入ってくるようになったのですが、不思議なことに誰も労働歌や革命歌などを聞けるようにするようなことはおこなっていなかったのです。ようやく二つのサイトが97年頃、有志によりできるのですが、残念ながら今日でも誰も追随する方はありません。一昨年「ヴァーチャルうたごえ喫茶のび」の主宰者の方から知識を買われて強く協力を求められ、MIDI(注2)というファイルの作成法を教わり、相乗りさせて頂いております。

 かつて歌は人をまとめてゆくのに大きな力を持っていて労働運動とも密接な関係があったと思いますが、今はそれほどではないと思います。

労働歌・革命歌との出会い


 私が労働歌や革命歌を知ったのは、70年代後半、小さい頃から親やその周りの人たちから聞かされ、また歌わされてきたもので、大人になってからではありません。無論その歌に込められた意味を理解しているというよりも一種の愛唱歌のようなものでした。

 当時は局地的には、60年代安保の余韻の残るところもありましたから、まだまだ歌っておられた方も多かったのだと思います。時代の流れを知らなかったため、それからどんどんと歌われなくなり、忘れ去られていったことの方が私には不思議なくらいでした。過去にあれだけ沢山の人人が歌ったものであるのに、カラオケに行っても一曲も入っていないのです。

 再び出会いがあるのは、90年代の初頭に、大学で自治会のメンバーに連れられ、今や新宿に数カ所残った「うたごえ喫茶」に連れて行かれてからです。私はそれまで「うたごえ喫茶」というものの存在すら知りませんでした。

 『インターナショナル』やら『ワルシャワ労働歌』そして荒木栄の歌などつぎつぎに歌うことができ、記憶から再び蘇り大変な感激を受け、さらに沢山の歌を覚えることとなりました。それに平行してソ連が崩壊するという時、もうなくなるだろうと個人的にあわててソ連の労働歌・革命歌のCDを沢山買い集めたこともあり、オリジナルに関して詳しく知るきっかけとなりました。

ロシア民謡・反戦歌・抵抗歌と


  「うたごえ喫茶」では、いろいろな珍しい歌が歌われており、普通では聞くことのできない多くの歌と出会いました。叙情歌なども大変よく、沢山のお気に入りのものもありますが、結構カラオケに入っていてCDなども手に入れるのは比較的容易です。

 しかし、その時代を映したような歌というのはほとんど情報を得ることができません。とくに特定の戦争の時に歌われたものや何かに反対して作られたものなどは、歌われなくなると忘れ去られてゆくということに気がつきました。CDが手に入らないならせめて譜面だけと思い、出版社や輸入業者から直接購入して集めてきました。しかし残念ながら、私は楽器を使うことができなかったのでその頃は本当に記録として集めていたにすぎません。

滅び去り行くことを憂えて


 天安門事件やソビエト崩壊と連動して労働組合でシンボルであった「インターナショナル」などの権威が失墜し、歌われなくなり時代の流れを感じました。
 冷静には革命歌などは役に立つことがあれば、それは流血の惨事とともにということですので、ない方が良いに決まっておりますが、運動と関わりのある数々の歌が――軍歌は入っているのにもかわらず――カラオケにすら入っていないというのは、大なり小なり人生を捧げてきた人たちにとっては気の毒だと思っておりました。私ですら歌詞を少しずつ忘れつつあったのです。

 自分が調べるためにインターネットの検索をかけてみても見つからず、誰かそのようなサイトを作ってほしいという書き込みを目にしました。今は「ヴァーチャルうたごえ喫茶のび」に関わり、できるだけ皆様が満足いくようにと思っております。

 大学にて、学芸員の資格を取得した時に「役に立つか立たないに関わらず無くなる恐れのあるものは丸ごと保存すること。でないと永久に記録の無いものは忘れ去られてしまう」という資料収集の基本があり、可能な限りサイト上で再現してみようという使命感に燃え、戦前の歌の掘り起こし等もおこなっています。

政党や組織を越えて


 歌の世界も、残念ながら、荒木栄を境に統合するような強い力を失ってしまったのか、共産党系、旧社会党系、解放同盟、その他とバラバラに創作活動がおこなわれており、せっかく良い歌があってもそれぞれ歌いあうことがなく存在すら知らなかったりします。組織間の狭間に立たされ嫌な思いをされた方もおおいかと思います。また運動を離れていった者にたいする仕打ちは残酷でした。ほんらい、手を携えて協力しあう関係であるにも関わらず、まったく逆のことがおこなわれてきたことが運動衰退の主因であると私は思っております。

 そういうことから、お互いが協力しあうべきという思いを込めて色々な団体の歌を紹介させて頂いております。

最後に


 博物館的思考でやっていますので今は直接役に立つとは決して思いませんが、歌はひとつの歴史でもあり、ただ聞くだけでも面白いと思います。また元気もでます。

 おおくの人が拡大する不平等や憲法を無視した戦争を可能にする動きにたいして傍観するのではなく、すこしでも何かできないかということを考える支えとして頂ければと思っています。

◆注1: Iwakichskyというペンネーム
 親の偏向教育のためにマルクス・レーニンむき出しの会話をかつてはみんなの前でしていまして、最後に呆れられて大学の先輩から「うるさい。このIwakichskyめ」といわれたことが由来です。無論世の中の常識も後から知るようになり今は普通に生活しております。
◆注2: MIDI
 MIDIとは「Musical Instruments Digital Interface」の略で電子楽器間でデータをやり取りするための世界共通の規格です。現在、市販されているパソコンの大部分は、MIDI形式でつくられた音楽ファイルを再生することできます




●サイト紹介
 ヴァーチャルうたごえ喫茶のび
  http://utagoekissa.web.infoseek.co.jp/
 うたごえサークル「おけら」
  http://bunbun.boo.jp/index.htm
●譜面・CDの入手先
 音楽センター http://www.ongakucenter.co.jp/
 日本音楽協議会 http://www.yomogi.or.jp/~uncle/
 新世界レコード(ロシア民謡・ソビエト歌曲の原曲)
  http://www.shinsekai-trading.com/

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