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職場からのたたかい : 若い教師を職場に、組合に
投稿者: rodo-info 投稿日時: 2005-7-6 22:00:00 (2043 ヒット)


千葉県・小学校教師 前田伸治
「労働通信」2005年5月号の記事より


 今、教育現場は、世代が変わりつつあります。
 千葉県柏市の学校(小、中)の教師の平均年齢は40歳代なかばから後半です。小学校の子供からすれば、教師はお父さん、お母さん、もしくはおじいちゃん、おばあちゃんの年代だといえます。お兄ちゃん、お姉ちゃんと呼ばれる20歳代はまったくといえるほど現場にはいませんでした。

 年輩の教師の豊富な経験による教育はもちろんだいじですが、子供を相手とする教育現場に20歳代の教師が1人もいないというのは正常ではありません。

 わたしが所属する千葉県教職組合は毎年、若い教師を含め「もっと教育現場におおくの教師を」の要求をかかげて毎年、県とねばりづよく交渉してきました。その結果、県単独の予算で毎年、100人以上の新しい教師を現場に獲得してきました。

 しかし、それでも県全体の採用は少なく、数年前までは「氷河期」と呼ばれるほどのきびしい採用状況でした。

職場から集団的機能が失われる


 厳しいのは組合も同じです。近隣の市町村の連合で作る支部の組合員数は最盛期(70年代)には1000人近くはいました。その後、採用が減り、組合員が定年になったり、管理職・行政職に変わったりしたことで、数がどんどん減っていきました。

 さらに、追いうちをかけるように組合が、「連合参加」「政党支持の自由」をめぐって分裂してしまいました。この組合の分裂をきっかけに、組合から離れる教師が続出しました。当時、わたしは職場の分会長をしていましたが、毎日のように直接、間接に「組合をやめます」という声が聞かれました。当時のわたしの職場は小さな学校でしたが、2桁の組合員がいました。分裂後は、今の支部に残ったのは、わたし1人で、数人が全教(共産党系)に行き、大部分は組合をやめてしまいました。

 わたしは、大変さみしい思いをしました。組合の分裂は絶対やってはいけないと当時、つくづく感じました。

 組合員の数が減った結果、今、職場に組合員がいないところがいくつもあります。かつて、毎月、支部からの報告を話し合う職場会か開かれていました。職場会では組合のことだけでなく、世界、日本、学校、学級のこと、自分の家庭の悩みなどさまざまなことを話し合い、相談しました。今は、こういうことができません。相談したくても相談する分会がありません。自分個人で解決するしかありません。今、精神を病む教師が増えています。このことは職場に分会がないことと無関係ではありません。今、職場の集団的な機能が失われています。

 職場、組合がこうした状況のなかで、新しく組合員を入れることは大変難しいことでした。

 それでも、いろいろなつてをたより、1人、1人加入させてきました。1人を組合に加入させるまで、3年かかったこともありました。

チャンスを逃さず組合員の拡大へ


 ここ、最近、若い教師が採用され始めました。理由は、わたしたち50歳代の教師が定年でやめる時期が、せまってきたからです。

 わたしたちの支部はこのチャンスをのがしてはならないと考えました。そこで数年前からはじめたのが、受験者(そのおおくが教師をめざしている講師)を対象にした組合主催の採用試験の学習会です。千葉県の採用試験は大学受験なみだといわれています。前回の合格者を招いて、試験勉強のノウハウを受験者に伝えようというものです。

 採用試験はまず、5月ごろの「小論文」の提出から始まります。内容は、現在の日本社会、教育の課題と、それにたいする自分なりの考えを書く内容です。そして、1番の難関は1次試験です。ここでは、筆記試験と面接があります。筆記試験は1般教養と専門科目です。昨年、採用になった教師からは、参考書の使い方、ノートの取り方など、まさに大学受験と同じぐらいの勉強方法を報告してもらいました。

 今年は長年の組合の粘り強い交渉により、3年以上の現場経験のある県の講師は1般教養試験が免除されるという画期的な内容を勝ち取りました。その結果、今年は、即戦力になる経験豊富な講師が多く本採用になりました。

 最後に、この学習会に参加した人たちに、2次試験の学習会の案内をして、連絡を待つことにしました。

 10月、1次試験の合格者を対象にした学習会をやりました。内容は、集団による討論と、実際の授業のやりかたです。わたしたち組合員が助言します。

 2次試験をクリアできれば、採用は近いです。この長い期間は受験者にとってはとても大変なことです。今回めでたく採用になった人で10回近く受験したした人もいます。途中であきらめて進路を変えた人もいます。アルバイトしながら受験勉強している人もいます。わたしの職場には、昨年度、講師を約4年ほどやっている教師がいました。この人は、年齢だけでなく、個人的にも今年はなんとしてでも合格しなければいけない事情がありました。そこで、わたしたちの組合は学習会の案内はもちろんさまざま形でバックアップしてきました。そして、見事、今年採用となりました。

 この組合の学習会に参加して、採用された教師の中から、組合に加入してもいいと、意思表示してくれた教師もいます。 

若い教師の関心、課題、悩みをしっかりつかんで


 今年は、私たちの市だけで、小学校28人(栄養士なども含む)、中学校8人のかつてない数の採用がありました。

 今、若い教師はエネルギーをいっぱい持ちながら、さまざまな課題にぶつかっています。子供との関わり方はもちろん、教科の教え方、学級経営、親との対処の仕方など、毎日のように悩みを抱えています。また、若いからこそ、朝は早くから、放課後は遅くまで、部活動にエネルギーを使っています。そして、年齢のギャップからか職場では心理的に孤立しがちです。わたしたち組合は、時には、酒を飲みながら、若い教師のこうした課題、悩みの相談にのり、つながりを強め、組合主催の教研集会にいっしょに参加しました。そして今回、若い教師を数人、組合に迎え入れることができました。

 今まで、組合勧誘の話は、「組合による、この間の歴史的なたたかいによって今の権利、労働条件がかちとられたのだ。どうだ、君も組合に…」というワンパターンでした。結果は、反対はしないが、組合に入りたいという反応すらありませんでした。今回、組合加入した若い教師は組合の広報紙のなかで「子供に1生懸命な教師をめざす」といっていました。

 若い教師の関心、課題、悩みをしっかりつかむことが、わたしたち支部の組織拡大のスタートだと思いました。

 近くの船橋市では、若い教師の組合加入が急に増え、青年部ができそうです

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