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職場からのたたかい : 陰湿で重圧的な「裏面添乗」を廃止させる
投稿者: rodo-info 投稿日時: 2006-1-8 22:05:00 (3073 ヒット)

陰湿で重圧的な「裏面添乗」を廃止させる

運転者にとって重圧となる背面からの監視

「労働通信」2005年11月号の記事より


 JR西日本での「客室添乗」(管理者が乗客を装って電車に乗り込み運転士の勤務状況をチェックする)は、福知山線脱線事故の原因究明と責任問題のなかでクローズアップされ、労働組合をはじめ安全諮問委員会など内外で問題となってきた。最近、JR西日本は、この「客室添乗」のマニュアルについて、「夜間の重点実施」などの項目を運転手への過剰なプレッシャーにつながるとして削除し、添乗期間を事前に運転手らに周知することを決めた。客室添乗員は、背後からこっそりと監視することから「裏面添乗」と呼ばれて、陰湿で重圧もあるとの批判があった。

 会社のこれらを決めているマニュアルは、「乗務員指導要領」、「指導要領詳細」でA4版計42ページからなっている。これらは2003年3月に鉄道本部運輸部長名で全管理職に通達され「裏面添乗」に活用されてきた。

 今回、マニュアルから削除する項目は、ー菫箸魎靄椶箸靴拭崛當、休日、雨の日など意識性が低下しやすい情況で重点的に実施」、基本動作の診断方法としていた「夜間の(運転席の)カーテンが閉まっている状態で、喚呼状況を○×でチェック」――などである。

 さらに、「点数や順位だけでなく、『具体的に何ができるか』、『何を知っているか』を運転手ごとに把握し、チェックシートに記入して指導履歴に活用する」との指示項目も陰湿さがあり、それがかえって重圧になるとして見直しをすすめた。

 しかし、JR西日本は事故後、客室添乗を一応中止してきたが、「基本動作を着実にできているかどうかは大切で、廃止は不可能」と執拗(しつよう)に見直しに反対する態度をとっていた。8月に開かれた安全諮問委員会では、乗務員の教育システムについて、さらに検討がすすめていくなかで、「(裏面添乗のような)陰湿な手法ではなく、技量向上につながる手法をさぐるべきである」とする意見が多数をしめた。その結果、「裏面添乗」が廃止されることとなった。




依然として変わらない企業体質


JR西労役員


 私たちは、この「裏面監視」に1貫して反対してきた。JR連合も職場の掲示板に「裏面監視」に反対する宣伝をしていた。おおくの組合員が反対したことによるところがきわめて大きい。ある運転士は、「夜間は、客室の照明が運転席のフロントガラスに反射し、前方が良く見えないためカーテンを閉める。それを意識の低下しやすい状況とするのはおかしい」と批判しており、おおくの運転士は口口に「運転中には前より後ろが気になる」といっている。労働組合は、こうした意見をとりあげ、組合員の立場にたって1貫して反対してきた。今回、廃止にいたったのは、不幸なことだが尼崎の事故が引き金になっており、高見君の犠牲と世論がバックにあったからだ。

 会社は、これまでに営業運転のさなかに突然信号を変えるなど、さまざまな突発的な事態をつくって、それに運転士がどのように反応するかを試すというサプライズテストをやって「裏面監視」をしていた。この「裏面監視」は、1962年の三河島事故(160人が死亡するという戦後最大の事故)からおこなわれるようになった。今回の高見君の事故で当局は、1962年と違って謝罪したが、当時は「労働者の責任」としてかたづけられた。

 会社は、高見君の事故にたいしては謝罪した。しかし、本音では、会社はあやまっていないし、悪いのは労働者であると考えている。会社は、労働組合と労働者にたいする態度を変えていないし、国鉄時代をふくめ、あくまでも「悪いのは労働者で、会社は間違いない」とする態度で1貫している。毎年おこなわれているが、今年も10月6日に殉職者にたいする慰霊祭が行われた。国鉄時代をふくめ歴史的に鉄道事業で犠牲になった人人にたいしておこなわれる慰霊のための行事だ。しかし、会社は、「高見君は事故原因がはっきりしていない」との理由で、高見君を殉職者としてあつかわず、殉職者名簿に記帳しなかった。私たちの組合は、この慰霊祭への参加を拒否した。

 事故後、会社は、国会などでもっともらしいことをいっているが、実際にやっていることはまったく違っている。会社の企業体質は、まったく変わっていない。こういう体質を改善していかなければ、本当の意味での反省にはならないと思っている。私たちは、いくら責任を追及しても、事故の再発防止にはならないと考えている。今、私たちは、事故の再発防止のためには、なぜ事故が起きたのか、その原因を突き止め、その対策を講じなければならないと考えている。事故は、絶対にあってはならないが、不幸にして事故が起きたときに私たちは責任のみを追及するのではなくて、原因を究明するという観点から再発防止に向けてとりくまなければならないと考えている。

 おおくの犠牲のうえにたって私たち組合は、「安全は経営問題であり、労働組合は口をだすな」としてきた経営陣にたいして、これからも労働組合の責任としてのチェック機能を十分発揮して、私たちの反省をこめて安全な鉄道に向けた環境をつくりだしていくための努力をしていきたいと思っている。

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