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投稿者: rodo-info 投稿日時: 2017-4-19 21:28:42 (46 ヒット)

天皇のために命をささげることは最大の親不孝―ー教育勅語の徳目がめざすもの





●●半木 智●●


 森友学園の問題で首相夫人関与の疑いが濃厚になっています。予算委員会で「私や妻が関わっていたなら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁してしまった首相は、責任を首相夫人付きの公務員一人に負わせようと無理な理屈を展開しています。

 ご褒美と口封じの一石二鳥で、その公務員はヨーロッパに栄転するとか。

 彼のようなポピュリストの特徴は(トランプさんも同じ)、自分の発言で都合の悪い部分は知らん顔をして恥じないところにありますから、自分の奥さんやその公務員が決定的な発言をしない限り、これで逃げおおせると高をくくっているのでしょう。どうしてこんな人間の支持率が落ちないのでしょうか。

 それはともかく、この件で名前の出た一連の人たちが信奉する教育勅語について一言申し上げます。

 彼らは、さすがに、この勅語の結論である天皇のために死ねということが正しいとは言いません。けれども、多分、内心ではそれこそが美しく正しい人間の生き方だと思っているに違いありません(ただし、実際に死ぬのは自分らではなく、下々の庶民だとも思っているでしょう)。でなければこれを有難がる理由がありません。

 代わりに彼らはこう言います。勅語には素晴らしい徳目が含まれている。だから勅語を全否定するのはおかしい。親を大事にし、友達を信頼し、夫婦仲良くのどこが悪いと言います。そう言われるとみんな黙ってしまうのですが、ごまかされてはいけません。

 私たちがこれらの徳目を正しいと思うのはヒューマニズム(人本主義)に基づいているからです。しかし、教育勅語のそれはそうではありません。勅語の言わんとするところは、それらの徳目を実行して一見健全な社会を作り、そこで力を養い、力を蓄えて、いったん事があれば天皇のために命を差し出すべきだとの主張にあるのです。

 これは根本的な違いです。こう言えば分かり易いでしょう。親不孝の最たるものは何でしょうか。親より先に子供が死ぬことです。ところが、教育勅語はそれを強制するのです。戦争中のことを思い出してください。どれだけ多くの若者が「先立つ不孝をお許しください」と書き残して死んでいったでしょう。何が「父母に孝に」でしょうか。

 多くの人たちが認めるヒューマニズムに基づく文言と字面が似ているというだけで、教育勅語の精神が素晴らしいというのは詐欺的手法です。

彼らはこんな詐術も用います。明治神宮のホームページに教育勅語の訳文が載っています。そこで天皇のために命を捧げなさいという部分をこんな風にねじ曲げています。

「非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません」。

教育勅語が歴史的にどんな役割を果たしてきたのかを少しでも真剣に考えるのなら、こんなとぼけた訳文を載せられるはずがありません。

前回私は伊丹万作の言葉を引きましたが、今、彼の腹立ちがよく理解できます。





投稿者: rodo-info 投稿日時: 2015-9-7 7:57:00 (565 ヒット)

軍需産業のために定期的に戦争をする国へと変わり果てるのを阻止しよう





半木 智


 安倍首相の70年談話が発表されました。多くの人たちが危惧した程の中身ではありませんでした。それはそうでしょう。何度も指摘したように、安倍さんとその取り巻き連中が広めたがっている歴史観は、中国・韓国はもとより、何よりも米国が容認しません。この談話が米国の検閲を経たものであるのは公然の秘密です。

 それでも、この70年談話について少しだけ気になることがあります。「お詫びの気持ちを表明してき」た相手国の中に北朝鮮が抜けております。私の知る限り誰も指摘していませんが、これは良くありません。「先の大戦における行いについて」「痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを」拉致問題で帳消しする訳にはいかないでしょう。


衣の下から鎧
 
 さて、談話も含めての最近の安倍首相の言動を見ておりますと、安倍首相には論理的思考という回路が無いのではないかと思えてしまうのです。国会での論戦で、野党議員からの質問に対してまるでかみ合わない答弁を繰り返しても涼しい顔でいられる神経は別にしても、です。

 彼は談話の中でこう言っております。

 「いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない」。

 またこうも言っております。

 「我が国は、いかなる紛争も、法の支配を尊重し、力の行使ではなく、平和的・外交的に解決すべきである。この原則を、これからも堅く守り、世界の国々にも働きかけてまいります」

 一方、安保法制について安倍さんは、この法律が成立すれば抑止力が高まり、日本がより安全になると主張しております。米国とイランの和解が進み、最初に持ち出したホルムズ海峡の危機などの現実味が薄れる中で、最近はもっぱら抑止力が彼の主張の中心になっています。

 しかし、談話の中で否定された「武力の威嚇」とは、言葉を換えれば「抑止力」のことではないですか。紛争に対処して「法の支配を尊重し」「平和的・外交的」な「解決」を目指すのなら「抑止力」は邪魔になります。衣の下から鎧が見える様では真の友好など成り立たないでしょう。私にはそう思われます。


本当に徴兵制は「ありえない」のか 

 もう一つ。安倍首相は徴兵制を懸念する人たちにこう答えました。徴兵制は憲法の禁じる「苦役」に当たるので「ありえない」と。

 ちゃんちゃらおかしいとはこのことです。自分の先輩である保守政党が何十年にもわたって維持してきた集団的自衛権は認めないという憲法解釈を、世界情勢が変わったの一言で覆した人が、同じ憲法を根拠に「ありえない」と言っても誰が信用するでしょう。国民を馬鹿にしているのでなければ、論理的思考回路が欠けているとしか思えないではないですか。


 私なんぞであれば、参考人の3人の憲法学者が口をそろえて違憲と述べた時点で諦めます。それにもめげず頑張っているのは、止むに止まれぬヤンキー魂というところなのでしょうか。しかし、中々そうでもなさそうです。


増大する自衛隊の活動費や設備費の予算はどこから持ってくるのか?
 
 安保法制についてもあまり他人が言わないことを言っておきます。

 周辺事態法という法律があります。文字通り、自衛隊の活動範囲を日本国周辺に限るという法律ですが、安保法制が成立しますとこの「周辺」が取れて、自衛隊は地球の裏側まで出かけて米軍と一緒に戦争ができるようになります。

 誰が考えても、自衛隊の活動費や装備費が大きく増額されるのは間違いがありません。私の知っている退役自衛官は、想定される活動には航空母艦が絶対に必要だと言われました。ついでに言っておきますと、その人は、徴兵制が「苦役」という安倍発言は自衛官に失礼だとも言っておられます。

 問題の一つは、その費用をどこから持ってくるかということです。日本を、世界で一番企業の活動しやすい国にしようとしている安倍首相の下で、法人税の値上げはあり得ません。そうすると最初に思いつくのは消費税の再値上げです。次は10%ですが、これがさらに引き上げられます。この10%も福祉のためということでしたが、これが空約束になります。すでに、福祉を削り、各保険料の値上げが始まっております。


増大する軍事費は軍需産業の懐へ

 そうやって増えた軍事費は軍需産業の懐に流れ込みます。経団連がこれらの法案に賛成する根拠がここにあります。

 アイゼンハワー大統領が離任演説で、米国には軍産複合体という怪物ができた。大統領もこれを制御することができないと述べたのは有名な話ですが、この怪物のために米国は、定期的に戦争をしないと保たない国になってしまいました。

安保法制の目的が様々に語られていますが、この法案の真の目的は、日本版軍産複合体の育成にあるのではないかと、私は本当に心配をしています。昨年制定された防衛装備移転三原則もその流れで理解できます。これが実現すれば、米国と同様、日本も定期的に戦争をする国に変り果てます。



投稿者: rodo-info 投稿日時: 2014-12-6 9:45:39 (747 ヒット)

選挙に必ず行こう





半木 智


 総選挙が公示されました。

 今度の国会解散について色んな名前が付けられましたが、私としては「今のうち解散」が合っているように思います。野党の選挙協力も整わぬまま、民主党の幹事長自らが政権奪還の選挙ではないと言っている位ですから、安倍さんの党が過半数を割る心配はありません。株価が高値を維持している間に争点を経済問題に限って選挙民の眼をそらし、選挙が終わってから、国民の同意を得たとして、国論を二分している集団的自衛権に基づく立法措置と原発再稼働を進めるつもりなのでしょう。

 そんな安倍さんの目論見が外れますようにとこの文章を書きます。

 まず消費税です。現在の日本の経済状況で、消費税を10%どころか8%に上げる事ですら暴挙であることは誰の目にも明らかでした。ただ、財務省をはじめそれにつながる御用学者の財政均衡主義者達だけが分かりにくい理屈を並べてその必要性を叫んでいます。彼等が目指しているのは、近代国家の原則である応能負担を否定する事です。

 案の定、その結果は酷いものでした。大方の御用学者や評論家の予想は、7月から9月のGDPがプラスになるとしていたのです。これだけでも彼等の能力のたかが知れるというものですが、彼等に反省の様子は見られません。

 それでもこの惨状では、発言の結果責任を問われない一部の人達を除き、さすがに10%への値上げを主張する人はいません。だから皆さん値上げ先送りです。争点になっていません。

 けれども騙されてはいけません。本当の争点は値上げの時期ではないのです。本当の争点は消費税を上げるか上げないかなのです。

 私は本誌上で、消費税がいかに近代国家の原則に反する悪税であるかを何度も述べてきました。今回も同じ事を言います。

 そもそも消費税は、その導入時から福祉の為であると言われ続けてきました。ここで考えてください。

 大雑把に言えば、福祉を必要とする人達は低所得です。一方で消費税は低所得層ほど重税感の強い税金です。おかしくないですか。低所得層のための財源を低所得層から搾り取るのです。

 逆に大企業の六割が消費増税に賛成です。それはそうでしょう。大企業には輸出戻し税と法人税の値下げの穴埋めという利益があるからです。日本では福祉の為と誤魔化されていますが、世界で最初の消費税は輸出企業への補助金として生まれたものでした。
消費税はそういう出自の税金です。所得ゼロの人からも取り立てられ、大企業の懐へ入ります。

 あれは京都でだけだったのでしょうか。前回の参議院選挙での共産党のポスターに「貧乏人から金とるな」というキャッチフレーズを見ました。実に、消費税反対の本質をついた言葉だと思います。これを広めたいと思います。

 安倍さんは消費増税を止めた訳ではありません。次は期限を切って必ずやると言っているのです。民主党も公明党も消費増税には賛成です。いい加減な言葉に惑わされず、本当に自分達の為になる政策を掲げている人に投票してください。

 福祉の財源にするというのは嘘です。本当に福祉の財源が欲しいのなら、公共事業と称してばら撒いている何兆円ものお金の一部をそちらに回せば、確実に個人消費が伸び、福祉施設の改善につながるのです。

 「まず消費税」と言っておきながら他の政策について書く余裕が無くなりました。そこでこれだけを言っておきます。

 マスコミが争点の無い選挙という雰囲気をあおりながら、低投票率へと誘導しています。けれども必ず選挙へ行ってください。今度の選挙で自民党が勝利すれば、戦後の日本が積み上げてきた価値のあるものを悉く投げ捨てようとしている安倍さんにフリーハンドを与える事になります。

 今回の選挙を棄権する事はほとんど犯罪に近いのではないでしょうか。


投稿者: rodo-info 投稿日時: 2014-11-22 18:00:04 (674 ヒット)

焦る安倍内閣 京都大学熊野寮に強制捜査


 警視庁の公安部は、11月13日、突然京都大学の熊野寮への強制捜査を行った。

 強制捜査の口実は、11月2日に行われた集会とデモ(安倍内閣打倒、特定秘密保護法反対、辺野古への基地移設反対)で「公務執行妨害」によって(もちろんでっち上げ)中核派の活動家を逮捕したことである。

 京都大学に京都府警公安部の刑事が事前に「大学の許可なく」構内に侵入し、捜査を行ったことに対して、京大生が警官を拘束し、糾弾する行動があった。一部の報道では、「警視庁の捜査はこれへの報復」などと問題を矮小化しているが、ことはそんなに単純ではない。


学生運動・人民運動に露骨に敵対
 
 「特定秘密保護法案」については、その適用範囲が全く曖昧であり、「報道の自由」が侵害されるのではないかとの危惧が常につきまとっていた。

 安倍内閣は「そんなことはない」と説明しているが、だれもそんなことは信用していない。

 さらにアベノミックスの行き詰まり、労働者、中小零細企業の生活の破綻、派遣法の改悪をはじめとする労働法制の改悪、そして実質的な憲法の改正・集団的自衛権の行使など国民の生活を破壊し、日本を「戦争ができる国」にシフトを切ろうとしている。また事故の原因が未だ究明されていないのに、原発を再稼働、はては輸出するなど、露骨な独占資本に肩入れする政治を進めてきた。

 これに対する、労働者・学生などの反撃も当然強まっている。11月16日に投票・開票された沖縄知事選挙における翁長氏の圧勝。

 一勝一敗をねらった那覇市長選挙でも、自民党・公明党の候補が敗退した。

 こうした静かではあるが、着実に進行している労働者・学生の行動に対して「見せしめ的に」政府・警視庁公安部(もともとは戦前の特高警察)熊野寮に乱入し、「あの人たちは特別だ」といったイメージを与え、行動を押さえつけようと動き出したのである。


労働者・学生の側が安倍内閣を追いつめている証拠 

 こうした安倍内閣の行動は、実は彼らがもうどうにもならないところまで追い込まれている証拠でもある。

 アベノミクスで賃金が上がったと言っても、物価上昇により実質賃金は低下しており、ほとんどの労働者はその実感が全くない。一部の大企業と大株主だけが、株高と円安で大もうけしている。労働法制の改悪が進み、非正規労働が当たり前の社会になってきている。安倍の経済政策、国防政策への批判と不安は日増しに増大している。

 労働運動、学生運動が高揚する前に、熊野寮への捜索を行い、人民運動への先制パンチを安倍内閣は食らわしたのかもしれない。


これからがチャンスだ

 前回の総選挙で自民党は民主党の失策を巧みについて、政権に返り咲いた。第1次安倍内閣の失敗に懲りて、今度は慎重に政局を運営するかに思われた。

 しかし出てきたのは、労働法制の改悪。金持ちと大企業だけが優遇される税制、政治家の腐敗現象であり、日本の行く末を危うくするような法律の制定ばかりである。

 消費税は8%になってもどれだけが福祉に回されているか、我々には知るよしもない。

 沖縄知事選挙に見られるように、自民党・安倍政権を崩壊させるときが来ている。幸い首相自らが解散・総選挙を決断した。

 小選挙区制は一つ間違えば、与党といえども大敗北することもある。選挙で全てが解決できるとは思わないが、相手が与えてくれた絶好の機会、生かさない理由はない。


投稿者: rodo-info 投稿日時: 2014-8-22 23:19:45 (2728 ヒット)

非正規社員の均等待遇求め郵政産業労組が提訴





社会保険労務士 繁田哲夫


 郵政産業ユニオンは現在、手当にかんして非正規社員の待遇を正社員と均等に扱うよう求める裁判闘争をたたかっています。その内容について、郵政産業ユニオンの組合員であるもある社会保険労務士の繁田哲夫氏が、顧問先の天六ユニオンでおこなった講演で問題提起した内容を掲載します。






 天六ユニオンの組合員の皆さん。天六ユニオン顧問社労士の繁田です。今回は、私の所属する、郵政産業労働者ユニオンが、4月に東京地裁に提訴した、「労働契約法20条にもとづく、均等待遇を求める訴訟」について、問題提起します。


まず労働者が知っておかなければならない労働関係の法律

 釈迦に説法かもしれませんが、郵政ユニオンの訴訟問題の前に、労働者が最低限、経営者と渡り合うために、知っておかなければならない法律があります。

 最近の経営者は、全体的に労働組合が弱体化していることをいいことに、余り勉強していません。ブラック企業がはびこる大きな原因はここのあるのですが、逆に言えば労働者や組合が、理論武装すれば、勝てると言うことです。

 まず、はじめに労働基準法です。これは使用者が守るべき、最低限の労働条件を明記してあります。使用者の違反行為には、刑法が適用され、禁固や罰金、懲役もあり得ます。

 2番目に知っておく必要があるのは、労働安全衛生法です。どういう職場環境で労働者を働かせることができるのか?職場の安全・衛生管理体制はどうなのか?を明記しており、労働災害を未然に防ぐための法律です。

 3番目は、労働者災害補償保険法、労災保険法です。労働災害が発生したらどのような処置を執らなければならないか。具体的な手続きも含めて書かれています。

 次は雇用保険法です。労働者が失業したとき、育児休業に入るときなどの項目が書かれています。

 パートタイム労働法も大切です。いままでパートタイム、短時間労働者は、そうであるが故に、労働基準法を適用しなくてもいいと勝手解釈されていました。しかし短時間労働者も労働者の一員です。パートと言うだけで、正社員と差別されることは、「法の下の平等」に反すると言うことで、施行されました。

 そして今回、問題となっている「労働契約法」です。労働契約法はわずか22条の条文しかありません。しかしここに書かれていることは、労働者や労働組合、特に非正規雇用の労働者が闘う上で、大きな武器となります。


労働契約法20条の言いたいこと
 
 少し長くなりますが、労働契約法20条の条文を紹介します。

 第20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)
有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

 つまり有期雇用契約の労働者が期間の定めのない労働契約をしている労働者(この場合一般的に正規雇用を言う)と同じ仕事をし、同じ責任を持っているのなら、不合理と認められる労働条件で働かせてはいけないと言うことです。

 同じ仕事をして正社員には付く手当が、有期雇用労働者には付かないのはいけないと言うことです。


日本郵便ではどうなっていたのか?●
 
 では日本郵便ではどうなっていたのでしょうか?
 現在、日本郵便の賃金体系は非常にややこしくなっており、外部の人が聞いてもわかりにくいところがありますが、今回の訴訟で焦点となっているので、取り上げます。

ヽ位該邏伴蠹
 郵便配達の労働者が作業に従事した際に付く手当です。最高1090円〜最低570円(日額)です。この最高と最低というのは、現在、日本郵便では評価給が導入されているからです。
 この外務作業手当は、正社員のみに付きます。

⇒絞愕位涯般垣債娘蠹
 どれだけ郵便物を配達できるか、どれだけ配達できる地域を覚えているかで付く手当です。最高16500円〜最低5100円(月額)です。これも正社員のみに付く手当です。
逆に言えば非正規雇用の労働者(時間給制社員)が正社員より仕事ができても、1円もつきません。

年末年始勤務手当
 郵便局は、年末がかき入れ時です。正社員が12月29日〜31日に出勤すると1日4000円。3が日に出勤すると1日5000円の手当が付きます。これも非正規雇用の労働者はなしです。

 その他、住居手当、季節休暇、病気休暇などは正社員にだけ付与され、非正規雇用には一切付与されないか、されても低額です。
 こういった格差をなんだかんだと計算すると、1年間でおよそ200万円の差が出ています。つまり日本郵便は、非正規雇用労働者に正社員と同じ仕事をさせながら、200万円の差額をふところにねじ込んでいると言うことです。


ぼろがでた、ずさんな労務管理
 
 本来ならこうした問題は、昨年4月に改正「労働契約法」施行されたときに、大幅な変更を企業がすべきでした。

 しかし日本郵便や私のいる日本郵便輸送などは、そういった作業を完全にさぼっていました。裁判をやられて敗訴しないと物事の道理が理解できないのが、この国で最大のブラック企業日本郵便なのです。

 ただ彼らは、「同じ職責」の問題では、「非正規には配置転換がない」と言い訳するでしょう。ここは論争の余地ありです。裁判で労働者側の弁護士の先生が、どのような論陣をはるか、興味のあるところです。


もう一つ大切なこと
 
 労働契約法のもう一つ大切なことは、有期雇用労働者の無期雇用転換の問題です。これは18条に書かれていますが、5年間雇用契約を更新してきた労働者が、6年目の契約を結んで以降、「無期雇用にしてくれ」と申し入れると、事業主はこれを拒めません。

 ただ相手も馬鹿ではないので、この法律の裏技、つまり5年間の契約期間中に6ヶ月以上の空白期間があればこの申し出を拒否できるようになっています。つまり3年目に入ってから6ヶ月「契約空白期間」を作ると言うことです。この取り決めは2013年4月から有効で、それ以前の契約期間はカウントされません。


画期的な訴訟に注目しましょう
 
 今回、郵政産業労働者ユニオンが始めた訴訟は、たぶん大企業では最初の、大型訴訟になる予定です。

 手前みそで恐縮ですが、関東で3名の方が提訴に踏み切り、西日本でも6名の方が提訴準備中です。合計9名が訴訟を起こすわけです。普通なら原告団に主任の弁護士の先生が1人、補佐の先生が2人ぐらい付くのですが、今回は原告1人に弁護士1人というマンツーマン体制です。

 しかも訴訟費用は、全て中央本部持ちです。東京や大阪の労働者の味方になってくれる弁護士の先生方は大変ですが、この訴訟が勝訴するようなことにでもなれば、今までの労働法の体系が大幅に変更になる可能性もあります。

 またみなさんが、職場で理不尽な待遇を受けている場合でも、契約法20条を活用して、非正規雇用労働者の待遇改善に向けて行動を起こすことができると思います。

 もう一度職場の実際を見つめ直し、すぐ訴訟とは行かないまでも、労働者の権利を拡大していくためにともにがんばっていきましょう。


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