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職場からの通信

「希 望退職」募集、成果・実績主義がどこの職場でも

『労働通信』2000年1月号

労働者を犠牲に増益をはかる百貨店各社

百貨店労働者

 いま、流通業でも長期にわたる過剰生産、経済危機、消費の低迷にくわえて、規制緩和によって経営不振と混乱をきわめ、企業間競争ははげしさを増している。主要大型店(上位1000店)の総売上高は前年度比3.9%減収となり、デパートも9割が減収となっている。

 本格的に淘汰されていく時代に突入しており、東急百貨店・日本橋店や玉屋(福岡)の閉店をはじめ、不採算店の閉店があいついでいる。

 その犠牲はすべて労働者に転嫁されている。

 99年にはいって、そごうが450人の「希望退職」による人員削減をうちだしたのをはじめ、百貨店大手5社合計で1950人の「希望退職」の募集にたいして、それを上まわる2148人が応じ、人員削減が強行された。

 こうしたなかで、大丸グループの99年の連結決算では、総売上高8180億円で前年比で6.9%の減収にもかかわらず、経常利益では62億円で前年比2.8%の増益になっている。

 これは、大丸資本が中期計画「企業の生き残りをかけた再生をめざし、売上志向から利益志向へ転換する」のなかで、@百貨店本業の再構築、Aグループ関係事業の再構築、B人材育成――などのリストラ策をうちだし、不採算店の撤退(和歌山店、海外の香港店、フランス店)や人事制度のみなおし(少数精鋭体制による雇用形態、人員配置、業績成果・企業貢献度にもとづいた賃金格差の拡大の導入)を強行してきた結果である。このことは、全労働者にたいして徹底したリストラ、首切り「合理化」、低賃金をおしつけて搾取強化をおしつけることしか企業が生き残れない資本の本質を暴露している。

 二つの大丸グループの系列の地方店も、99年の決算は279億円で二期連続の減収減益になっている。この店舗は、昨年11億円をかけて商品フロアー、婦人服コーナーなどのリニューアルによる投資をおこなって特別売出しにつぐ売出しセールなどをかさね、また、横浜ベイスターズの優勝記念セール効果による九億円の特需、年間営業日数を四日ふやしたにもかかわらず減収になっている。

 資本は、全労働者にたいし、「(会社は)赤字寸前の経営状況だ。北九州の百貨店が赤字になって、社員全員が派遣会社にうつされる動きもある。だからこの店も赤字経営にならないように全従業員が一丸となって従業員訪問販売(二億円相当)をおこなえ」と経営危機をあおって労働者を販売にかりたてている。そして会社は、管理職には60万円、一般社員14万円、テナント社員5万円のノルマを課し、「協力できないものはやめてもらう」と朝礼のときにおどしをかけ、労働者の怒りをかっている。

 また、歳暮シーズンに雇用していたアルバイトを首にするなど、労働者をみすてる仕打ちによって、労働者の意識は変化をはじめている。

 流通産業ではたらくおおくの婦人労働者は、毎日の販売労働をつうじて、独占資本がうちだした「大店法」による大競争、大競合の経済戦争が経営不振をひきおこし、そのすべての犠牲が労働者におしつけられてくること、真っ先に婦人労働者が低賃金、つかいすての労働力にされていることを職場の実際をとおしてみぬきつつあり、こうした職場の問題をしんけんに語りあう婦人のあつまりも生まれてきている。


在庫の増大であらたなリストラ策

化学産業労働者

 ある大手の化学メーカーでは、不況で製品がはけず、在庫がふえている。コスト削減の一環として、労働組合にたいして、正月出勤者への特別手当の廃止さえも提案している。

 将来、一時金や賃金までも事業部門ごとの格差をつける計画案がだされている。

 「これからの企業風土」として、成績・業績を全面にだして評価するかたちをとりいれるとして、@業務目標をはっきりとさせる、A評価委員会をもうけて評価をおこない、結果を報酬や賞与に反映させる――など、「成績重視」の考え方をとりいれていくとしている。

 また、要員削減計画期間の3年先までは、4直3交替の退職者の後補充はおこなわず、その職場の残業・早出によって欠員補充で当座をしのぐようになっている。

 50歳以上の労働者を対象に、退職手当の増額で「希望退職」をつのった。これに応じた労働者は一様に、「こんな職場はおもしろくない」という意識から職場をさっている。

 

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