『労働通信』2000年3月号
2月13日、千葉県の自治労・柏現業労働組合青年対策部の主催で「国際労働運動学習会」と題して、来日中のフィリピンの医療労働者連盟(AHW)のエンマ・マヌエル委員長(女性)との交流会が開催された。
同労組は過去5年間、フィリピンのたたかう労働組合センター、KMU(五月一日運動)訪日団との交流をおこない、また石井前委員長をKMU主催の国際連帯行動(ISA)におくりだすなど、国際連帯活動を熱心にとりくんできた。今回の交流会には執行部と青年部員など十数名が参加し活発な討論をおこなった。
はじめに、交流会の目的として、@日本とフィリピンの労働者をめぐる状況を交流する、A両国・相互の職場の民営化「合理化」の現状について交流する、B交流をとおして両国の労働運動の発展にいかしていく――の3点が確認された。
各々の自己紹介のあと、エンマさんがビデオもつかいながら、フィリピンの医療労働者の現状をつぎのように報告した。
つづいて、柏現業労組から、地方行政や柏市での現業民託化とくに既得権はく奪の攻撃の実態などについて報告をおこない、民営化攻撃は共通した特徴をもっていることがあらためて認識された。女性組合員から「女性は組合活動と家庭とをどう両立させているのか」と質問があり、エンマさんは「活動家レベルでは活動の必要性を話し、自分の家族をも教育するようにしている。まだ意識を高めていない組合員にたいしては活動家が家庭を訪問し、家事など手伝いながら女性が運動に参加するのを援助している」と報告した。
青年部員は、オウム真理教の犯罪行為の取り締まりを口実に団体規制法が制定され、公安当局が労働組合まで監視の対象にしている実態を報告した。エンマさんも、軍隊が「犯罪取り締まり」を口実にマニラ首都圏をパトロールするようになり、自分自身も二四時間、警察の尾行や電話の盗聴、脅迫などをうけていると語った。
さいごに、柏現業労組の鈴木委員長が「日本でも国立病院や林野庁の独立法人化、民営化の動きがつよまっている。日本の労働運動は衰退しているが、運動を強化するため、学習をつうじて組合をつよめていきたい」とあいさつし、交流をおえた。