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争を止めるのは民衆の力
日米合同図上演習「ヤマサクラ37」に反対し関西で初の「一日共闘」

「労働通信」2000年3月号

 

 冬のつめたい雨がふりしきるなか、1月23日午後1時から兵庫県伊丹市の昆陽池(こやいけ)公園で、「STOP! ヤマサクラ37  戦争準備はやめろ 1・23大集会」が中部方面隊の日米共同軍事演習阻止連絡会と、ストップ!ヤマサクラ37・ネットワークの二団体のよびかけでひらかれ、地元兵庫県をはじめ、大阪、京都、奈良など関西一円から約100団体、3000人以上の労働者や市民があつまった。

 「周辺事態法」の制定以後、関西でも昨年滋賀県の饗庭野(あいばの)演習場での日米合同実働演習や、大阪湾での軍事演習などがおこなわれている。今回の伊丹駐屯地を中心にした日米共同指揮所演習に反対する運動では、はじめて「共産党」系、社民党系、新社会党系、市民グループなどによる「一日共闘」が成立した。集会では主催者と来賓のあいさつ、沖縄や全国各地で基地反対闘争をたたかうグループからの連帯のメッセージが紹介されたあと、各団体からの連帯あいさつがおこなわれた。

 航空労組連絡会の代表(伊丹空港勤務)は、一昨年から伊丹基地に米軍艦載機が飛来しているとのべ、日本が米軍の後方支援をおこなうことになれば国内の航空機や空港も攻撃の対象になると指摘。乗員・乗客をまもる立場から他の航空・海員労組と共闘して「周辺事態法」に反対するたたかいをとりくんできたことを報告して、「航空労働者の立場から反対していく」決意を表明した。

 饗庭野の演習場の地元、滋賀県高島町の「ふる里を米軍につかわせない高島実行委員会」の代表は、昨年の実働演習の際、地元の病院や運送業者までまきこむ動きがつよまり、旭化成の工場では新型地対空ミサイルの製造計画がもちあがるなど「周辺事態法」の具体化があらわれていることや、このなかで町民の運動により地対空ミサイルの製造計画を阻止したことを報告した。

 「しない、させない戦争協力・関西ネットワーク」の代表も、大阪湾での軍事演習に際し「朝鮮有事を想定して、日本や関西が軍事拠点にされようとしている。『周辺事態法』につづいて有事立法、改憲へと戦争の道をつきすすんでいる。アジア、日本の民衆に地獄への道をもたらすものだ。これをとめるものは民衆の力だ」と訴えた。

 集会決議を採択後、参加者は中部方面隊総監部と千僧駐屯地にむけて二手にわかれてデモ行進した。


〈解説〉ヤマサクラ37


 日米合同図上演習・ヤマサクラ37は、陸上自衛隊中部方面隊伊丹駐屯地(兵庫県伊丹市)を中心に、1月20日から29日までおこなわれた。

 図上演習とは、共同でたてた作戦計画にもとづきコンピュータの画面上で仮想敵とたたかうものであり実際に部隊を動かすものではない。米軍のホームページによると、『敵』が北九州と山口方面に上陸、日米が共同してむかえうつ作戦を想定している。

 今回の演習では、伊丹市の伊丹駐屯地、千僧駐屯地、広島の海田駐屯地、兵庫県川西市の久代訓練場でおこなわれた。伊丹では米軍参加によるコンピュータ上の演習と米軍の宿泊。千僧では陸上自衛隊によるコンピュータ上での演習と隊員の宿泊等がおこなわれた。規模は米軍側が現役・予備役をあわせて約1000人、陸上自衛隊側は2200人の参加であった。

 今回はアメリカの戦争に日本全土を動員する「周辺事態法」が成立してからはじめて実施される大規模な演習であり、中国地方を中心とする日本本土での戦争を想定している。昨年の10月に饗庭野でおこなわれた日米共同訓練では、米軍第三海兵師団長が「われわれはいつか肩をならべてたたかう日がくる。朝鮮半島での共通の敵とたたかい、勝つための準備をつねにしておかなければならない』といっているように、直接的には朝鮮民主主義人民共和国を標的とし、さらにはアジアにおいて力をつけつつある中国との戦争を想定したものである。実戦演習はしないとはいうものの、アメリカがイラクやユーゴを爆撃したときのように、コンピュータゲームのような感覚で罪もない人々を殺戮したことを考えればその犯罪性は明白である。

 

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