| 参 考資料 |
呉 健 (月刊『現代思潮』)
大小時代の結合は、弁証法的結合でなければならず、矛盾の普遍性と矛盾の特殊性の統一である。「大きな時代」の基本的矛盾は、世界資本主義の社会主義への移行の全過程に存在し、普遍性をもっている。「小さな時代」の矛盾は、「大きな時代」の各段階における矛盾であり、特殊性をもっている。このような普遍性と特殊性の統一、すなわち共通性と個別性の統一は、必然性と偶然性の統一でもある。
「大きな時代」における発展の共通性と必然性は、つねに個別性と偶然性というかたちであらわれ、これが時間、場所、条件によって決まる。反対に、「小さな時代」における発展の個別性と偶然性は、さらにいっそう「大きな時代」における発展の内容――共産主義への移行の全体的すう勢と曲折性、段階性の弁証法的結合ということをゆたかにしている。
歴史は、つねに共通性と個別性を結合する過程で前進している。これは、むかしからこんにちまでの歴史によって証明されているものである。現代修正主義は、共通性を根本から否定し、個別性だけをねじ曲げて承認し、そのことによってフルシチョフのいう「武器のない、軍隊のない、戦争のない」という「三無主義」が生まれたのである。当然、共通性だけを承認し、個別性をみようとしないのも時代と政策への盲目性を生じさせざるをえない。これも誤っている。
もし「激化――緩和――激化」は、矛盾運動の一つの周期であれば、しかもどの周期の終わりにもすべてこのような質的変化がかならず生まれるなら、「大きな時代」がいくつかのこのような周期をへてはじめてその全過程を完成するのである。まさにこのことを基礎に、時代発展における曲折性と段階性は、あらわれるのである。
大小時代の結合論を堅持することは、重要な政治的意義と現実的意義をもっている。それは、「大きな時代規定」がわが党の最高綱領の理論的基礎であるからである。移行時代がきびしい挫折におかれ、国際共産主義運動が引き潮におかれているこんにち、すべての共産党員および、共産主義を信じる人人は、とくにマルクス主義への思想的信念を強固にし、共産主義が必ず勝利する確信を強固にしなければならない。
さらに「小さな時代観」(段階論)は、現段階における党の路線、方針、政策の理論的基礎である。われわれは、こんにちの世界における全体的な平和的環境をしっかりとつかみ、それがもたらした大きなチャンスを利用しつつ、それがもたらしたきびしい挑戦にたちむかい、党の基本路線と国づくりの綱領にもとづいて党と国家の対内、対外のすべての仕事をりっぱにやり遂げなければならない。
こんにちの時代規定の問題は、世界範囲の問題に属している。アメリカはかれらのグローバル戦略をねりあげており、わが国もグローバル戦略をもって対応しなければならない。ある学者は、「中国が自分たちのグローバル戦略をもつべきであり」、「力を蓄えることとやるべきことをやることとの関係をただしく処理しなければならない」と指摘した。これは、大変な、大局における政治的な戦略観点を有するものである。
いま、いたるところで経済のグローバル化が論じられており、それを両刃の剣に例えているが、しかし一部の人人は、たえず経済的なチャンスと挑戦を口にしている。冷酷な事実は、経済のグローバル化というチャンスが世界に経済と政治という両面の挑戦をもたらしていることである。経済のグローバル化は、わが国における対外開放と国際経済関係を発展させるためのよいチャンスを提供している。
これにたいしては、われわれは、あえて世界市場の海に飛びこみ、泳ぎを覚え、また競争にも長じなければならず、国と人民に利益をもたらさなければならない。国内経済についても、国際経済についても政治から離れることができない。
いま、西側の人でさえ経済グローバル化の主体、先導は、アメリカをはじめとする現代独占資本主義国であり、かれらの政府は、極力西側をはじめとする経済のグローバル化のために道をひらき、さらに政治のグローバル化の実現をたくらんでいるといっている。以下のようなアメリカについての四字経(中国語の一つの形)がある。「寡頭経済、強権政治、唯我文化、砲艦(ミサイル)軍事、内(に)抑(圧)外(に)拡(張)、四面八方、文武両手、独覇全球、科(学)技(術)乱用、変態金融、擬制経済、衰退腐敗」(解説:四面八方は、四大矛盾およびその八の方面をさす)。これこそ、アメリカ独占資本主義、あたらしい覇権主義の顔とその本質をたくみにえがくものである。
したがって、中国のグローバル戦略はかならず、アメリカの覇権主義に反対し、国際政治経済の新秩序を確立することを主要な内容とし、これにもとづいて各方面の正しい具体的な戦略と戦術を確定しなければならない。第三世界を主力とする大国覇権反対と新秩序の確立のための闘争は、広範な国際的統一戦線を形成しなければならず、しかもその端緒がすでにかたちづくられている。
アメリカの覇権グローバル戦略がわが国もたらしている直接の「文攻武闘」については、われわれは、文にたいしては文をもって応え、武にたいしては武をもって対抗しなければならない。君は君の「戦争せずに勝利する」ことをやれば、われわれは、中国の特色をもつ社会主義の建設を勝利させることによって、わが国を世界にそびえたたせ、微動ともしない。君は君の「戦争すれば必ず勝利する」ことをやれば、われわれは、科学技術で軍隊を強化して人民戦争の鋼鉄の長城をもって対抗して勝利する。
わが国が対外開放を実行し経済のグローバル化のすう勢に直面して、経済上、政治上の対応策をもつだけでなく、また組織的な対応策をもたなければならない。わが国がWTO(世界貿易機関)にはいることは、当然経済上の必要性があるが、しかしそれに政治上の考慮もふくまれている。WTO組織も、わが国の国際実務のなかで発揮すべき役割のために舞台を提供してくれている。
現代世界における覇権主義に反対し、国際政治経済の新秩序の確立をたたかいとるための闘争は、全世界人民とくに第三世界が生存、発展をもとめ、民族独立をまもり、平等な権利をかちとるための民族民主革命の性質をもっている。この闘争の勝利は、国際独占資本主義を根本からとりのぞくことができないにもかかわらず、しかし、それはその基礎をよわめる役割をもっており、社会主義をたたかいとり、守り、発展させるために有利であり、「大きな時代」における前進の歩みを加速させるうえで重要な要素となる。これは、「大きな時代」の共通性と「小さな時代」の個別性という両者のあいだの結合点をわれわれに見いださせることができ、覇権主義に反対する愛国主義と国際共産主義運動の満ち潮の再構築をたたかいとるための国際主義は、つうじあっていることをわれわれに理解させる。
われわれは努力して、わが国を社会主義の強国に建設し、世界の覇権主義反対と「新秩序」確立のための闘争に積極的に参加し、かつこれらの闘争を有効に支持することに長じるなら、中国共産党は、現代において国際主義のために確実な貢献をおこなうことになる。
帝国主義とプロレタリア革命時代における基本理論は、レーニンによって創設された。
かれは、さらに科学的に時代発展を認識する方法論を提起し、「歴史上の大きな時代」さえ若干の時期あるいは段階に区分することができるという論点もレーニンによって提起されたものである。(おわり)