戦争への危機感をもって8・6ヒロシマ大行動

『労働通信』2001年9月号


 二〇〇一年八月六日、広島市において、「再び戦争をくり返すな! 被爆五六周年八・六ヒロシマ大行動」がおこなわれ、「はばもう! 教育と憲法の大改悪、アジア民衆と連帯し、戦争への道を止めよう!」のスローガンのもと、地元の広教組、広高教組をはじめ、全国から三〇〇〇人が参集した。

 開会あいさつにたった、共同代表である栗原君子氏(元参議院議員)は、「小泉内閣が真の姿をみせはじめ、憲法九条の改悪、ミサイル防衛構想など危険な状況のなか、ヒロシマ大行動は三回めをむかえたが、教科書問題における歴史の歪曲など、アジアと連帯することがより重要になっている。みなさんの力で戦争への道をはばもう」とよびかけた。

 アジア各地や全国からとどいたメッセージが紹介されたあと、被爆者の訴えにうつった。

 安佐北区被爆者友の会の吉田医師は、「原爆の使用は二度とあってはならないことである。昔の惨状を思いだすと、『水をのませてあげたい』という思いにかられてくる。こんごも被爆体験をなんとかして語りつぐ運動を継続させていきたい」と語った。

 つづいて基地、「安保」とたたかう沖縄から参加した桑江テル子さんと知花昌一さんが壇上にたち、運動をおこなっていくことがきびしい現状にあるが、いまの時代こそ結集し、全国に運動をひろげていこうと参加者を激励した。

 基調報告には、小森龍邦氏(元参議院議員)がたった。小森氏は、「参議院選挙では敗北したが、ふたたびおおきな陣列をくみ、たたかわなければならない。ミサイル防衛構想や集団的自衛権を憲法に明文化させる動きなど、アメリカにすりよる小泉内閣の本質を暴露し、このかんのたたかいを事実をもって総括し、平和運動をすべての運動のかなめをなすものにしていかなければならない。三回目の本集会をステップに、四回、五回と開催しよう」と訴えた。

 その後、詩人でもある栗原君子氏と被爆三世の高校生により「私はヒロシマを証言する」「旗」の詩の朗読がおこなわれた。

 つづいてアジア各地からの意見がのべられた。

 金銀植氏(太平洋戦争被害者補償推進協議会事務局長)は、「『新しい歴史教科書をつくる会』の教科書問題にたいし、インドネシア、フィリピン、中国、マレーシア、韓国で抗議行動をおこない、一二五の都市で抗議集会をおこなった。教科書問題だけでなく、小泉首相の『靖国神社』公式参拝の動きなど、日本が軍国主義の色合いを濃厚にしていることに危機感をいだく。五六年間もなお補償もない韓国人被爆者の現実を打開しなければならない」と語った。

 在日朝鮮人被爆者の朱碩氏は、五六年たっても学徒動員からかえってこない弟をはじめ家族七人が被爆した体験と教科書問題における歴史歪曲への怒りを語った。

 さらに広島からの意見発表にうつった。

 広教組委員長の山今彰氏は、広教組にたいする文部省の攻撃や教科書問題にたいして、被爆者の思いをうけついでたたかっていく決意をのべた。

 備後・靖国問題を考える念仏者の会の毛利慶典氏は、「首相・閣僚の靖国公式参拝に反対するのは、過去の戦争観だけを問題にしているのではなく、これからの未来にたいして思想動員されていくことをおもに問題にしている。ひきつづき念仏者の立場から、運動をつづけていく」と、その抱負を語った。

 ピースリンク広島・呉・岩国の湯浅一郎氏は、「アメリカの動きを支援する小泉内閣は孤立への道をつきすすんでいる。集団的自衛権を法律的に明文化する動きと並行して、呉から出航した自衛隊がシンガポールで軍事演習をおこなっている」と報告し、参加者に警鐘をならした。

 広島大学の学生からは、「二度と戦争をくりかえさない」「八・六をくりかえさせない」ことを使命としてつらぬいていきていく決意が表明された。世羅高校出身の沖縄大学の学生からは、しいたげられた人には見向きもしない小泉内閣のぎまん的態度や教科書問題の動きにたいして、真実をつたえるたいせつさと真実は一つであることを訴えるメッセージがよせられた。

 最後に、スローガンと、「小泉首相の靖国公式参拝に反対する特別決議」が集会アピールとして採択された。有田耕氏(広高教組副委員長)が、集会を四回、五回と継続していこうと閉会のあいさつをおこない、団結ガンバローの三唱で集会をしめくくり、平和公園までの二時間のデモ行進をおこなった。

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