『労働通信』2002年1月号

 「職場で労働運動をどう構築するか」をテーマに一一月二三日、『労働通信』京都学習会の主催で、東京東部労組の足立実氏をまねいての講演&交流会がKPC会館で開催された。講演会には、電機、一般機械、郵便、JR、郵便輸送などの労働者や失業者、フリーター、大学生など約一五人の参加があった。

 京都では二〇〇一年のはじめから『労働通信』の読者を中心に『レーニンと労働組合』の学習会活動をとりくんできた。今回の講演&交流会は、この学習会活動の一環として、こんにちの状況のもとで職場からどのように労働運動を発展させていくかを論議する場として取り組まれたものである。

 足立氏の講演にさきだって、電機、郵便、郵便輸送の三人の労働者から職場の状況と運動の課題について報告がおこなわれた。いずれも過酷なリストラ攻撃にもかかわらず、労働組合の指導部がたたかわないなかで、職場からあるいは組合機関にはいりこみながら、下部労働者の力に依拠して運動をつくっていこうとする報告であった。

 三人の報告をうけて、足立氏が二時間にわたって講演した。講演の趣旨は、前半が日本の労働運動の大方向について、後半が職場からどう運動をつくっていくかであった。

 前半では、まず、「すべての道は社会主義に通じる」という原点にたちかえった話をわかりやすく解説した。そして社会主義を準備するために、@平和・民主・生活をまもるためにたたかい、そのなかで敵の力を弱め、人民の力をたくわえる、A労働者のたたかいを資本主義の枠内での改良におしとどめる改良主義とたたかう、B日本革命のなかで戦略的位置をもっている中小企業労働運動を重視する、C真に革命的で、戦略・戦術を熟知し、人民闘争を指導しうる階級政党が不可欠である――の四つの課題を提起した。

 後半では、足立氏が東京東部労組の運動にかかわる以前に、ある企業内御用組合のなかで、はじめは孤立して、弾圧された状態からどのように仲間をふやしていって、御用組合を戦闘的な組合へと変えていったかという体験談をもとに講演をすすめた。足立氏は、このたたかいのなかで得た教訓として、@職場全体の労働者にとって普遍的で、比較的せつじつであり、実現可能な要求や課題をみつけること、Aその課題で具体的に運動できる仲間をつくっていくこと――が大事だという点を強調した。これはのちに地域の中小未組織労働者を組織した東京東部労組の教訓にも通じるものである。

 足立氏の講演のあと討論にはいった。講演会の前日にあらたなリストラ案が発表されたばかりという職場の実態や、配転先の職場で組合がまったく機能していなかった状態を組合事務所の掃除からはじめて一年がかりで変えていった経験など、緊迫した現状がだしあわれた。時間が短く、十分に深めることはできなかったが、いずれの職場でも、足立氏が提起している戦術原則が非常に参考になることが話し合われた。

 足立氏の問題提起をふまえながら、今後、現代的な状況のもとで参加者がそれぞれの職場でどのように運動を創造的に発展させていくかが問われている。

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