繁田 哲夫

『労働通信』2002年1月号


 一一月一〇日、東京・駒沢大学において、「一一月シンポジウム・ソ連崩壊から一〇年――社会主義の可能性を考える」集会が開催された。

 このシンポジウムは、同実行委員会の主催であるが、作家の井上ひさし氏などが呼びかけ人となっており、また「葦芽」同人オルタ・フォーラムQ社会主義理論学会、東京唯物論研究会が協賛した。なおこのシンポジウムには八五名の労働者、知識人が参加したほか海外からも李徳順教授(中国社会科学院)、カール・ライッター博士(ウイーン大学講師)、李崇富教授(中国社会科学院マルクス・レーニン主義・毛沢東思想研究所、中国社会科学院世界社会主義研究センター)の各氏から連帯のメッセージが届けられた。

 シンポジウムは、第一分科会「ソ連とは何であったのか、ソ連崩壊の原因」(上島武氏、堀込純一氏、村岡到氏が報告)、第二分科会「ソ連崩壊の思想的意味」(有井行夫氏、岩淵慶一氏、小原耕一氏が報告)、第三分科会「二一世紀の新しい課題と社会主義」(小杉修一氏、斉藤日出治、長島誠一氏が報告)と、全体講演「二〇世紀社会主義が越えられなかったもの」(大江泰一郎氏)の四部で開催された。

 ソ連が崩壊してから一〇年あまり、「社会主義」の問題を真正面からとりあげにくくなっている現在、まだまだ少数とはいえ、「ソ連崩壊の原因」をとらえようとする試みはすごいエネルギーを感じた。また発言者の経歴や発言内容も豊富であり、社会主義に逆風がきつく吹いているなか、これだけの人材をよくあつめたものだと思った。

 ただ発言内容が、難解すぎる点がおおい。大学の教授などの知識人が発言しているせいもあって、普段あまり理論学習などできていない労働者には少し難しいように感じた。

 ソ連崩壊の原因については多方面からこれからも研究していく必要があると思う。同時に、ソ連崩壊の影響と帝国主義の攻撃にたいして、さまざまな問題をかかえながらも社会主義を堅持している中国、キューバ、ベトナム、朝鮮民主主義人民共和国の社会主義建設の内容を注意深く見守り、ソ連との比較をしていくのもおもしろいと思う。

目次へ戻る

この記事のTOPへ戻る

この記事へのご意見、ご感想をメールでどうぞ