| 岡山中郵 |
『労働通信』2002年9月号
| 不当な雇い止め=解雇の撤回をもとめてたたかってきた岡山中央郵便局の非常勤労働者・池田幸司さんの裁判闘争は、七月二三日の第一〇回公判で結審となり、九月二四日に岡山地方裁判所で判決がだされる。 | ![]() 池田幸司さん |
今回の解雇問題のきっかけとなったのは、二〇〇〇年六月一日に池田さんが配達先である岡山市役所構内で直面したちょっとしたトラブルであった。この日、池田さんが市役所の守衛の連絡ミスで駐車できないスペースに郵便車を駐車していたところ、市役所の運転手から公用車で封鎖され、謝罪を要求された。これにたいして池田さんが、自分には非がないことを主張し、公用車をのけるように抗議したところ、市役所から岡山中央郵便局に「苦情」を申し立てられた。岡山中央郵便局は、池田さんの雇用契約がきれる七月末で契約の更新をせず、雇い止め=事実上の解雇を強行してきた。
このような理不尽な攻撃にたいして、池田さんは岡山一般労働組合ワーカーズユニオンに加盟してたたかうとともに、岡山中央郵便局で池田さんといっしょに働いてきた仲間はもとより、岡山県内や広島、関西の郵政労働者や他産業の労働者が支援体制をつくり、ともにたたかってきた。二〇〇〇年九月には、「池田さん裁判をささえる会」が結成され、一〇回の公判をたたかうとともに、地域、職場での宣伝活動や講演会、ホームページでの情報発信などをおこなってきた。
池田さんの「雇い止め」=解雇の問題は、社会的におおきな問題を提起するものであった。
一つは、民間、公務職場をとわず急速にひろがっているパートや臨時、非常勤、派遣などのいわゆる不安定雇用労働者に共通する問題である。かれらのおおくが、資本や当局にとって、安上がりで、使い勝手がよくて、不要になればいつでもクビを切ることができる労働力として位置づけられている。今回のように、自分に非がないことであっても、一方的にクビをきられることも日常茶飯事である。
今ひとつは、国家公務員の非常勤職員の特殊な問題である。民間の場合は、契約を更新している労働者の雇い止めを事実上の解雇ととらえ、解雇権制限の理論を類推的に適用する判例があるが、公務員の場合は最高裁がそうした考え方を完全に否定している。公務員の場合は、民間のような労働契約ではなく、任用という行政処分だという考え方からだ。
池田さんの裁判闘争は、こうした不安定雇用労働者、とくに国家公務員の非常勤労働者がおかれている理不尽な現状をひろく社会的に訴え、この現状を打開するためのたたかいとして取り組まれてきた。
「池田さん裁判を支える会」の東節雄さん(岡山中央郵便局)は、「郵政非常勤の雇い止めの裁判はむずかしいといわれている。しかし、この二年間、逆に裁判をおこしたり、その準備をしている人が全国的にふえている。同時に、裁判だけでなく、ひろく運動をおこして、立法・国会の場で解決していこうという動きもうまれている。九月二四日の判決をぜひ注目してほしい」と話している。
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