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パソコン教室
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『労働通信』2003年7月号
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ユニオン北九州は、パソコン教室「セルバン」にたいし、一カ月間まったく休日もなく、スタッフたった一人に教室をまかせて休憩も食事時間も一日中とれない、という劣悪な勤務状態の改善をもとめてたたかっている。
パソコン教室「セルバン」(本社・沖縄県那覇市)では、インストラクターの使いすてが当然のごとくおこなわれている。「セルバン」の職場は、常識では考えられない労働実態である。労働者にたいして、安い賃金で残業代を支払わない。休日はとらせない。インストラクターや会員を社長室より監視カメラで監視するなど、まったく考えられないことが日常的におこなわれている。こうした状況のなかで労働者は、会社に抗議するか、もしくはだまって辞めていくかのどちらかである。まともに仕事をしようとして意見をいえば、労働者は解雇される。労働者は低い賃金しかもらえず、どんどんいれかわっているが、会社だけは確実に大きくなっていっている。こうしたことは、政府が期限を決めた雇用(有期雇用)をつかうことを法的にみとめているからである。「セルバン」では、労働者のつかいすて、つかいまわしが平然とおこなわれている。ほんらい、労働者は、労働基準法で保護されているものである。しかし、「期限を定めて労働者を雇うさいには、その期限の上限は一年間」と、労働基準法の条文に記述されている。この条文は、会社が不当に労働者を長期間にわたって、会社にしばりつけることのないようにという目的のもとで定められた条文である。安定した雇用が会社によってなされることは大前提でなければならない。ところが「セルバン」は、大半の労働者にたいして、なんと二カ月ごと、三カ月ごとの有期雇用の契約にしている。そして、会社は、「各教室のときどきの採算に応じて、有期雇用者を雇い入れたり、雇い止めをしたりしている」と平然といっている。
「セルバン」は、有期雇用制度を悪用して労働者をつかいすてにしており、さらには顧客(会員)にたいするサービスなどは考えてもいない。会社は、インストラクターを採用するとき、「パソコンをつかえる」という条件はなくても、「パソコンをあつかえなくても大丈夫ですよ」といって採用している。そのさいには、「パソコンの研修があるので、大丈夫ですよ」といっているが、実際にはパソコンの研修はまったくおこなわれていない。本を一冊わたされ、「これをやっておいてください」との一言である。それで採用が決まれば、あくる日から店舗に配属され、一人で教室をまかされている。パソコン教室として会員から授業料としてのカネをあずかっているが、技術をもっているものを配置していない。
労働組合は、再三にわたってインストライターの研修をおこなってから店舗に配置するように会社に要求してきた。それを会社は、聞きいれない。このセルバンには、教育訓練給付金の対象コースがあるが、おもてむきは「有資格者のみが対応!」などの宣伝広告をだしている。実際には、資格を取得しているスタッフはわずかである。セルバンのインストラクターは、劣悪な労働条件に耐えられず、つぎからつぎへと辞めていき、会社に苦情や意見をいえば「雇い止め」になってしまう。慢性的な人手不足で、パソコンの知識のないものが顧客に対応しているという状況になっている。会員のサービスをよりよくおこなう労働者・スタッフにたいしては、「コースの会員以外はいっさいサービスするな!」とか、「質問されるまでちかづくな!」という指導をおしつけるという実情である。
労働組合は、会員の要望にこたえて仕事をしていくことがインストラクターの本務ではないかと主張してきた。労働組合は、会社側と何度も交渉してきた。しかし、会社は、組合の要求に応じようともせず、組合員にたいし「雇い止め」を乱発し、セルバン黒崎教室に勤務するOさん(ユニオン北九州セルバン分会・分会長)にたいしても「雇い止め」通知をだしてきた。O分会長は、パソコンのインストラクターとしての技量は、トップレベルといわれている。彼女は、会員の信望と支持もあついインストラクターである。彼女が「雇い止め」される理由はまったくない。この「雇い止め」は、労働組合員であることをおもな理由にした職場からの排除にほかならない。
労働組合は、今国会に上程されている労働基準法の改悪にたいし、「労働者を保護する目的で制定された労働基準法が、大きく改悪されようとしている。『企業は、労働者を原則に自由に解雇できる』とする解雇条項がもりこまれようとしており、有期雇用契約の上限も現行の一年間から三年間に拡大されようとしている。雇用期間に三年間の上限をもうけ、はたらかせるだけ、はたらかせてきりすてることができ、その途中でも解雇は原則として自由である」として、「セルバン」闘争とむすびつけてたたかっている。
労働組合は、職場でのたたかいを基礎にこの闘争を労働組合にたいする敵視と労働者の職場排除に反対する闘争として位置づけ、有期雇用労働者の生活と権利をまもる闘争としてたたかっている。いま、労働組合は、各教室にたいする抗議行動をおこない、地方労働委員会への申し立て、労働基準監督への告発、さらには「セルバン」沖縄本社への交渉・抗議闘争を展開するなど、全面的な争議状態を堅持している。
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