生活破壊と戦争か、生活安定と平和か

『労働通信』2003年11月号


 11月9日の投票日にむけて選挙戦はたけなわである。

 自民党の小泉総裁は、今度の総選挙を「改革選挙」といい、野党の民主党の菅代表は「政権交代選挙」といい、社民党、共産党はそれぞれ自民党に反対する政策をかかげてたたかっている。

 この3年間にわたる小泉政権は、「構造改革」をふりかざし、独占資本のリストラによる労働者の首切りと賃下げ、中小企業のなぎたおしを促進し、社会保障・福祉のひきさげを推進し、貧富の差をいっそう拡大させ、下層の労働者と人民にとたんの苦しみをおしつけた。また、日本が他国に侵略することのできる国家に転進するよう大きく舵をきった。いまや、広範な人民に小泉の「構造改革」の欺まんがみぬかれはじめている。

 選挙戦では、景気対策や郵政民営化、道路公団民営化、年金制度の見直し、イラクへの自衛隊派遣問題や北朝鮮問題などが争点としてたたかわれているが、われわれがみおとしてはならないことは、これまでタブーとされてきた「憲法改正」を自民党の選挙公約としてうちだしたことである。小泉自民党が総選挙で勝利すれば、「憲法改正」に拍車がかかり、第二次世界大戦いらい、まがりなりにも平和憲法をかかげてきた日本が、「日本の軍隊と他国軍隊・国民とのあいだで殺あうことを良し」とする国家体制へ大転換することになる。こうした国家体制が危険なのは、アメリカ帝国主義の発展途上国、植民地国への侵略戦争、すなわち不正義な戦争への参戦体制を確立することになるからである。こんどのイラク戦争は、イラクをはじめとするユーラシア地域の天然ガス・石油資源の略奪と市場の獲得などをおもな目的にしており、アメリカの石油産業、軍需産業、建設産業など独占資本へぼうだいな利益を提供するものである。このような戦争に、日本人民の血税と人命さえささげようというのである。

 いま、日本人民には、生活破壊と戦争か、それとも生活安定と平和か、という二つの道の選択がせまられている。すべての労働組合と労働者は、この選挙戦の機会を活用し下層の人民の要求をかかげてたたかい、「誰がなってもおなじだ」とする観点を克服するようにして、自民党の「(安倍晋三の幹事長への起用の)斬新さ」、「改革の政党」なる欺まんをうちやぶって、独占資本の政治的代理人である自民党など与党三党を敗北させることに力を集中することがもとめられている。

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