2000年12月26日
2001年1月29日ホームページ掲載
エストラーダ政権が崩壊するならば、副大統領のグローリア・マカパガル・アロヨが、反動国家の1987年憲法の規定にしたがって、カイライの大統領職をうきうけることになるだろう。彼女は、こうして国内の大買弁資本、大地主などの搾取階級のあらなた政治的代表者となるだろう。
彼女は支配体制の危機の深さに気がついているので、彼女の体制を強化するだけであるあるが、若干の種類の、ごく少数の幅の諮問委員会から支援をもとめるようにしそうである。彼女は、野党連合をつくり、LAKAS−NUCDに足がかりを保持し、CPAや国民諮問会議(PCA)、COMPILUを促し、教会や産業界、軍部の指導者、さらにはバヤンやBAYAN・MUNAなどとも相談することによって、この目的のための準備をしてきた。
現在からエストラーダの崩壊までの間に、もし、エストラーダの崩壊が早ければ、武装革命勢力と武装反革命勢力の力関係を劇的に変化させ、真に人民の民族的民主的利益に奉仕する政府機関を形成し、強化していくのに十分な時間はない。マカパガル・アロヨが、エストラーダ打倒運動のなかで合法左翼勢力にたいしておこなった約束は、彼女にとっての重要性を薄めてしまうだろう。なぜなら、彼女は帝国主義の命令にしたがい、国内反動勢力の利益のために奉仕しているからである。彼女は、帝国主義、IMF、世界銀行、WTOなどの新植民地主義、「新自由主義政策」に服従しながらも、自分の地位をかためるあいだは、土地改革や経済の発展、社会的なセーフティーネットを実現するというリップサービスをおこなうことによって彼女を支持する雰囲気をつくりだそうとするだろう。彼女は、ただしいアドバイスにしたがって行動し、すべての政治犯を釈放し、人権侵害事件の犠牲者にたいして正義と補償金を約束し、フィリピン政府と民族民主戦線との合意事項を復活させ、そこでうたわれている和平交渉を再開するかもしれない。支配体制の危機は非常に深いため、新政権は帝国主義の命令にさらにいっそう屈するという衝動があると同時に、いくつかの名目的な施策や欺瞞的な戦術によって人民の憤激をさけようとするだろう。それがなくては、彼女の孤立化は早くやってくろうだろう。
おなじ支配体制の危機は、合法的民主勢力が人民にとって有利な改革を実行するように圧力をかけることをはげましており、同時に党と革命的大衆が持久的人民戦争をとおして民族解放と民主主義のためのたたかいを継続している。新政権によって、人民の基本的問題がひきつづき深刻化し、支配体制の社会的経済的危機がさらにふかまれば、いっそう深刻な政治危機をうみだす。新政権が反人民、反民族、反民主主義の性格をあらわにするのが早ければ、早いほど、人民の革命的抵抗闘争は強化され、これに反対する広範な統一戦線が確実におこるであろう。帝国主義の銀行、企業や多国籍の金貸し機関(IMF、世界銀行、WTOなど)は、かいらい政権をわれわれが容認できない立場へといっそう追い込むであろう。
世界資本主義体制の危機の深まりは、国内の支配体制の危機の深まりをもたらし、新たな政権にたいして、人民をなだめ、欺まんし、あるいは脅迫するためのあらゆる無駄な努力をさせるであろう。アメリカの「ニューエコノミー」のバブルが崩壊したのにつづいて、全世界の資本主義体制の不況は深まるであろう。そのことは、帝国主義国からフィリピンにたいする原料資源や低加工製品の需要が減少し、フィリピンのカイライ政権の対外債務の支払い能力が低下することを意味する。新政権を担当する派閥は、危機の深まりのなかに深く沈むだけであって、帝国主義の命令にしたがい、「自由市場」のスローガンをさけぶことによって、人民の憤激をたかめることにならざるをえない。かいらい政権が、危機の深まりと人民の抵抗闘争によっていったん評判をおとし、孤立すると、帝国主義はその危機への責任をなんらとろうとせず、むしろ、一般的に官僚的堕落におちいったかいらい政権を非難することでみずからの主導権をにぎろうとする。
しかし、人民は、一つの政権につづいて、つぎの政権ともたたかうなかで、外国独占資本主義と国内の封建主義、官僚資本主義に反対する革命的意識と戦闘性、強固さのレベルをひきあげていく。フィリピン共産党は、人民の敵の役割をになおうとしている新政権にたいするイデオロギー的、政治的、組織的なたたかいを準備している。支配体制全体とアメリカ−エストラ−ダ政権に反対するたたかいのなかで、革命勢力と人民によって結集された強固さは、新政権の派閥とのたたかいにも利用できる。支配体制の瀕死の危機は、おわるどころか、いっそう深まるであろう。それは、新民主主義革命を前進させることにとってひきつづき有利である。