2002/6/17 ホームページ掲載
有事関連法案が2002年の通常国会後半の焦点となるなか、4月、5月としだいに有事法制反対の声は広がり、6月にはいってからは国会会期末へ向けて全国各地で有事法制化に反対する集会があいついで開催されている。
6月16日には、東京・渋谷区の代々木公園で「STOP!有事法制6・16全国大集会」が開かれ、約6万人が総結集した。
この集会は、有事法制化に反対して4月19日に「STOP!有事法制4・19大集会」を開催した「平和を実現するキリスト者ネット」「日本山妙法寺」と「陸海空港湾労組20団体」が継続的な運動をめざして、「STOP!有事法制5・24大集会」にひきつづいて開催したもの。参加者も、4・19集会の5000人から、5・24集会の4万人、そして今回の6・16集会の6万人へとひろがってきている。
集会では、共産党の志位委員長、社民党の土井党首、民主党の生方衆院議員をはじめ、幅広く各界の人々がそれぞれの立場から有事法制に反対するアピールをおこなった。
(詳細は「労働通信」02年7月号に掲載予定)
6月7日には、霞ヶ関にある日本弁護士会館において、日本弁護士連合会主催による「この有事法制法案は危険だ」緊急パネルディスカッションがひらかれた。
司会は、弁護士の内田雅敏氏と藤原真由美氏がつとめた。最初に主催者あいさつをおこなった同会会長の本林氏は「わたしたち日弁連は、有事法制に反対する立場をとっている。わたしたちの取り組みで、若い人たちにも平和の大切さをつたえたい」と訴えた。
つづいて基調報告にうつった。有事法制問題対策本部長代行の村越氏は、「わたしたち日弁連は日本全国の全弁護士1万9000名で構成されているが、政治団体ではない。法律をまもりとりわけその最高規範である憲法に照らし、基本的人権、国民主権、平和主義を擁護する目的の団体である。しかし、こんどの有事法制法案は明らかに憲法に抵触するものであり、わたしたちは強く反対する。この法案については、毎日新聞によると国民の51%が中身を知らされていない、また、知っている人の42%が出直し審議をすべきだと考えている。わずか6%の人たちだけが今国会で成立すべきとかんがえている。わたしたちはこの法案に反対する意見広告も新聞に出した。このディスカッションを通して有事法制に反対する世論をもりあげてほしい」とのべた。
その後、パネラーの報告にうつり、獨協大学教授の古関氏、「アエラ」スタッフライターの田岡氏、航空安全会議議長の大野氏、日本YWCAの渡辺陽子氏の4氏がそれぞれ報告をおこない弁護士の新垣勉氏がコーデイネーターをつとめるディスカッションがおこなわれた。
古関氏は「日本が侵略される具体的危険性があるのか。グローバリゼーションの進行は、地球規模で、また国内的にも貧富の差を拡大し不安定をもたらす。有事三法とは、それに備えるための第一歩ではないか」と述べた。
田岡氏は「三ツ矢作戦からPKO法、テロ特措法、周辺事態法と歴代政府は戦争準備に余念がない、しかし、米ソ冷戦構造がくずれた現在、どこの国を仮想敵国としているのか、はなはだ疑問だ」と述べた。
大野氏は「2月、4月の渋谷、5月の明治公園、そして6月16日の代々木と、反対運動をとりくんでいる。労働組合はなかなかうって出れない現実がある。しかしこのなかで過去のいきさつをすてて、連合、全労連、全労協などいっしょに輪をひろげていきたい」と述べた。
つづいて渡辺氏は、「YMCAは日本キリスト教女子団体で、国際団体でもあります。1905年に発足しましたが、戦争がはげしくなるにつれ、当時の女性は挺身隊へ参加させられ、わたしたちのところも心身鍛錬会にくみこまれ、独立した運動ができなくなりました。こんどは有事法制についてどう思うか、一人一人の会員に考えてもらっている。わたしは留学生とこころあたたまる交流をしていますが、ここからは"悪の枢軸"という発想は出ません」とのべた。
さいごに閉会のあいさつにたった同問題対策本部長代行の児玉公男氏は「世論調査によれば若い人を中心に自衛隊の支持率が8割にものぼっているという。わたしたちはこの運動をとおして多くの人に本当のことを知らせて、法案を廃案にするまでがんばりましょう。日弁連は、この法案が国会に提出されるまえの3月にすでに理事会で反対の決議をしていたことも報告します」とあいさつをおこなった。
集会は午後6時半から9時半までかぎられた時間ではあったが約300名の弁護士、関係者、労働者、市民が参加しこんご確信をもって運動にとりくんでいくことを確かめ合った。
大阪でも6月8日、扇町公園で「有事法制の廃案を要求する関西集会」が開催された。
近畿各地から、労働組合をはじめ市民団体、学生など50を超える団体が集まり、1万人以上の集会となった。 集会では、主催者より、「有事法制が明らかに戦争法であり、国民の生活を守るものではない」「防衛庁のリスト作成問題や福田官房長官の非核三原則見直し発言など由々しき事態になっている」「有事法案は修正ではなく絶対に廃案にしなければならない」ということが強調された。
(詳細は「労働通信」02年7月号に掲載予定)
6月15日にも、おなじく扇町公園で「STOP有事法! 戦争はいやや6・15市民のつどい」が市民のつどい実行委員会主催でおこなわれた。
主催者代表は、「アメリカの戦争の一翼をになうのが有事関連法案であり、無条件で市民を戦争にかりだそうとするこの悪法をなんとしても廃案に追い込まねばならない。そのため、私たちの力を精一杯示していこう」とあいさつした。そのあと、つぎつぎに市民運動家、地域連絡会、労働組合、反戦バンドグループ、学生などがそれぞれの立場からアピールをおこなった。
(詳細は「労働通信」02年7月号に掲載予定)