
「労働通信」ホームページでもお知らせいていたように、9月6日(土)、京都のKPC会館で「ソ連はなぜ崩壊したか」をテーマに元大阪経済大学教授の上島武氏の講演会が開催されました。『労働通信』編集委員会と京都読者会の主催で、郵便、電機、化学、運輸、金融、情報などの各産業の労働者や教師、自営業者など20人弱の方々に参加していただきました。
最初に主催者より、「ソ連崩壊から12年がたっていちましたが、ソ連崩壊の原因はまだ明確にされていません。グローバル化の波のもと、世界的な規模で過酷な競争と貧富の格差が広がり、新たな戦争への動きが強まるこんにち、どのような未来社会を展望していくかが問われています。そのうえで、ソ連崩壊の原因を考えていくことは重要な課題です。そのため、ソ連の冷静な研究をライフワークとされてきた上島先生のお話を聞き、討論する会を企画しました」と、今回の講演会をひらくにいたった趣旨を提起したあと、講演にはいりました。
上島先生は、まずはじめに、「ソ連が存在したらアメリカのイラク侵攻はあったか」というところから話をはじめ、「こんなひどい状況はそんなに長くつづくはずがない。……もっと悪くなるだけさ」と市民が会話するソ連崩壊後のロシアの状況をのべたあと、「ソ連崩壊の<究極的背景>または<遠因>」について、1)経済的要因、2)政治的要因、3)民族的要因−−の3点について、2時間にわたって熱心に講演されました。上島先生の講演内容は、40年にわたるソ連研究のなかでつちかってこられた具体的事実にもとづくものであり、説得力のあるものでした。
講演のあとフリー討論にはいり、「労働者を中心とした社会はどんな社会だったのか」、「旧ソ連での労働者への教育はどうなっていたのか」「民主主義の問題をどう考えるのか」「労働者に社会主義的意識を外から『注入する』というレーニンの考え方はどうだったのか」など、多方面からの意見、質問がだしあわれました。また、東ヨーロッパを頻繁に訪問しているという参加者から、現地での生々しい実態も報告されました。
非常に短い時間でしたので、すべてを語りつくすことは出来ませんでしたが、社会主義問題を考えていくうえで重要な一歩となる講演会でした。
講演の内容は、「労働通信」誌上でも掲載する予定です。
講演会「ソ連は何故崩壊したのか」に参加させていただきました。
ソ連の崩壊=社会主義の崩壊、との認識が一般的ではありますが、思想や理想、また主義が崩壊したのではなく、システムの誤謬がもたらした社会的構造的矛盾が国家「国家機構」を崩壊させたのでは、との感想を持ちました。
詳細についてはまだまだもっと知りたく考えたいことが多いのですが、私用で討論会、懇親会に参加することができず残念です。討論会での話題議題についてもぜひ知りたく思いますので、ご報告を楽しみにしております。
(金融労働者・30歳代・女性)
ソ連社会主義の崩壊は、突然とも思われような急速度で、社会主義の優位性を否定した出来事でした。
ソ連の崩壊が「何故」という思いを持ち続けてきたというのが今日までの心境でしたが、今日のお話でソ連の歴史が教えてくれるのは必然的結果としての社会主義ソ連の崩壊であったという事実かも知れない。
とは言うもののマルクス・エンゲルス・レーニンの思想が間違っているとは思っていませんし、レーニン等の科学的社会主義の思想はこれから先も生き続けていく労働者思想の金字塔だと思います。今日のお話で、ソ連崩壊の「何故」にが、「納得」出来る崩壊の道筋だと思いました。
(郵便労働者・50歳代・男性)